その他の診療科目 ~口腔外科~
口腔外科とは
口腔外科とは一般的に、口の中をのぞいて見えるすべての組織、歯や歯茎だけでなく、舌、頬の粘膜、舌の付け根、上アゴ、下アゴ、唇(くちびる)と、粘膜に隠れている唾液腺(つばを出す組織)、さらに顔やアゴの形をつくっている骨、アゴの関節など、これらに生じた病気を診断、治療する診療科です。主に外科的な治療法が多く、病気の症状を緩和したり、失われた機能や形態を回復することを目的としています。
顎関節症
顎関節症とは、顎の左右の関節の調子が良くない状態の総称です。
顎の関節で、
■カクカク音がする
■顎が痛む
■口が開けづらい
■肩こり・首のこり・耳鳴り・頭痛・腰痛・体のしびれ
などの全身的な症状まで、スプリント(マウスピース)や歯の矯正治療などを応用し、身体の不調や顎関節症の 症状の改善・軽減を図っております。
歯牙移植
ご自分の歯を別な場所(歯を失った場所)に植えることができます。これを自家歯牙移植と言います。自家歯牙移植のメリットは歯根と歯槽骨(歯を支える骨)の間にあるうすい膜「歯根膜」も歯と一緒に歯と移植でき、生きた自然の歯を取り戻すことができます。
“インプラント”は人工歯根の移植であるのに対し、歯牙移植は天然臓器の移植です。
たとえば親知らずなどを移植することで、歯の不具合や機能を一挙に回復することができ、以前あった歯とほとんど変わらない状態で使用できます。移植歯の根の状態が良い事、移植する受け皿である骨の量や質が良いことなどの状態が揃わないとうまくいきませんが、十分に検討する価値があります。
インプラント矯正
インプラントを用いることで、従来の方法では考えられないような歯のコントロール・治療期間の減少が可能になった新しい矯正方法です。
一般的にインプラントと言えば、歯が抜けた場所にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に人口歯(セラミックスクラウン)をのせ、自分の歯と同様に機能させることを言います。
矯正治療で使用するインプラントは、前述の歯材用のインプラントとは目的がまったく異なります。 インプラント矯正では、目的の歯を目的の所に移動させるための固定源として使用するため、一時的に顎骨に植立しますが、移動後にはインプラントを除去します。
インプラント矯正に使用するチタンは耐食性、耐熱性に優れ、しかも軽くて強いという特性から、医療、宇宙、高級、科学工業、火力原子力発電、海水淡水化装置等の材料として、その用途は空から陸、陸から海へと、又近年では医療、ゴルフクラブ、カメラ、時計、メガネ、スポーツレジャー用品の分野にも急速に拡がっています。
インプラント矯正のメリット
■矯正治療期間が短くなる。
■歯を抜かずに矯正することができる。
■ガミースマイルと呼ばれる笑った時に歯ぐきが必要以上に見える状態の改善にも有効。
■外科的治療が必要な症例でも、手術せずに治療できる場合がある。
インプラント矯正のデメリット
■矯正用インプラントを埋め込むための 歯科手術が必要。
■埋め込む深さは2ミリ~3ミリ程度で、重要な組織(太い血管、神経等)が無い部分に埋め込みますので非常に安全です。
■埋め込む場所は症状によって異なります。
■術後、インプラントの周りを清潔にしていないと感染を起こす場合がある。
オーバーデンチャー
インプラントと総入れ歯が実現する安定した噛み応え
インプラントを支えにする入れ歯 インプラントデンチャーは、オーバーデンチャーで支えにしていた歯の変わりに、インプラントを支えにする入れ歯です。
顎の骨に埋入したインプラントに入れ歯をひっかけることで、安定感をだします。 歯がなくても、インプラントを使うことで、入れ歯が動く、よく外れて噛めない、という悩みを解消できます。
歯の再植
顔面を強く打ったときに歯が抜けてしまうことがあります。
そのような場合でも抜けた歯をすぐに元の位置に戻せば歯は元通りにくっついて再び使用することができます。歯が抜けたときに歯の神経も切れてしまいますが、うまくすれば神経も切断端同士がつながって再生します。
外傷によりいったん抜けた歯を元に戻すことを「歯の再植」といいます。